グループディスカッション攻略法
どうすればグループディスカッションを突破できるのか。突破できるかどうかを判別する基準よくわからない為に、発表者が有利とかよくわからない言説が垂れ流されている。
実際には、発表者とかタイムキーパーとかは合否に関係ないと思う。
肝心なのは、自分の「価値」を出せているかだろう。
自分の「価値」を出すのが重要
価値というと漠然としているので、一つ比喩を用いて説明したい。
生物学では、loss of function experiment というものがある。直訳すると、機能欠失実験だ。ある遺伝子を破壊したときに、どういった異常が生じるかを観察し、遺伝子の機能を調べる。例えば、ある遺伝子Xを破壊した時、手足が無くなれば、その遺伝子は手足をつくるのに必要ということになる。
この実験と同じように、グループディスカッションでも、ある人物の loss of function experiment をやってみよう。もしその人物がいなくなっても、グループディスカッションに支障がないなら、その人物の価値はないということになる。
これが、僕の考える「価値」の説明だ。「自分がいなければ、このグループディスカッションは上手くいかなかった」と堂々と言えるような役割を果たし、グループに貢献しよう。そうすれば、結果はついてくる。
5つの役割
ではどういう役割を果たすべきか。まずはグループディスカッションに登場する5つの役割を紹介したい。
リーダー
議論の方向性を主導する。メンバーがそれぞれの意見を言いやすいように話を振る。
サポーター
リーダーが仕事をしやすいように補助する。議論をより深めるような意見を出す。
アイデアマン
リーダーやサポーターが気づかない視点を提供し、モレなくダブりない結論を導く。
モブ
基本的にイエスマン。他人の意見には好意的に応答するが、自分の意見は言わない。
デストロイヤー
全体の議論の方向性を無視し、独善的な意見を言い続ける。なにもかもぶちこわす。グループメンバーと自分の内定を阻害するには最適の戦略。
上の5つの役割のうち、突破できるのは当然、リーダー、サポーター、アイデアマンである。
モブはいてもいなくても良く、価値を出せていないし、デストロイヤーはむしろいない方が良い。
という訳で、グループディスカッション突破のためにはリーダー、サポーター、アイデアマンのいずれかの役割をこなす必要があるのだが、ではどの役割が良いか。
オススメはサポーター
オススメは、サポーターだ。
リーダーは正直言って、難易度が高い。メンバー全員の納得感を得られるような議論の方向性を考えだすのは至難の業だ。
サークルやバイトなどで、リーダーを上手くこなしてきた経験があるのならやってもよいと思うが、リーダーシップがあると自分では思っている人の多くが勘違いなので注意したい。リーダーシップがあるというよりは、往々にしてローカルルールに精通しているために上手くいっているだけで、その能力には一般性がない。
それにリーダーは何故か、なりたがる人が多いので、競争率が高いという理由もある。リーダーになるためにどうでも良いところで揉めるのは得策ではない。
また、アイデアマンも難しい。斬新で気の利いた意見を言うには、並外れた発想力が必要だし、一歩間違えるとデストロイヤーになりかねない。無意味なリスクを冒すのは出来るだけ避けたい。
という訳で、サポーターがいいと思う。リーダーの方針に乗っかって、議論を発展させられるような意見を言っていくだけで良い。自分で方針を考えだしたり、突飛な意見を考える必要が無い分、非常に楽だ。
余裕があれば、デストロイヤーの駆除も担当したい。デストロイヤーの意見をスルーして、議論を本筋に戻す発言をしよう。イメージとしては、ボールをキャッチしたフリをして、こっそり横に捨てる感じだ。奴らと会話のキャッチボールをしようとしても時間の無駄だ。
新聞社のグループディスカッションは、筆記試験が難しいためか参加者のレベルが高く、デストロイヤーの発生は確認できなかったので安心だ。ゴキジェットは不要。
グループディスカッションは、日常であまりやる機会がないために不安な部分もあるだろうが、サポーターとして価値を提供できれば、あっさりと突破できるので、心配がらずに望んで欲しい。